目の眼オンライン美術館レポート
神戸ドールミュージアム
2011年3月取材
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オートマターのビッシー(ダンディールネー)
異国情緒あふれる神戸元町でアンティークのビスク・ドール(1)、オートマタ(2)を専門に展示している神戸ドールミュージアムは、個人コレクターが長い年月をかけてコレクションした質の高い、希少価値のあるものが展示されたプライベート・ミュージアム。
2階の展示室ではブリュ、ジュモー、スタイナー、ゴーチェ、シュミット、A・T、アッシュなどのビスク・ドールを見ることができる。3階はオートマタの展示のほか、ビデオコーナーとドール資料コーナーがある。
これらの展示室は広くはないが、人形の展示に工夫がしてあり、人形の歴史や文化がわかりやすく並べられていたり、展示室の中央に展示されているドールはどの角度からも間近に見ることができる。正面からしか見ることができない展示が多い中、衣裳や小物を含め人形全体の状態を360度から見ることができて興味深い。
解説(1)磁器の頭部をつけた人形。18世紀後半から作られていたが、19世紀に入ると人間の肌を思わせる透明感ある質感のヘッドにかわった。素焼きのヘッドに釉薬をつけて焼いて作る事からフランス語の2回(ビュス)焼く(キュ)と呼ばれる。
(2)時計やオルゴールの技法で作られた仕掛け人形。18〜19世紀に時計職人の手で作られたもので、オルゴールの音とともに繊細な動きで見る人を魅了する。(オクルス編集部)