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目の眼オンライン美術展レポート

アートフェア東京2012
2012.3.29取材

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ギャラリー セントアイヴス

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奈々八

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浦上蒼穹堂

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浦上蒼穹堂

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 世界に向けて日本発のアートを発信する国内最大規模のアートフェア、「アートフェア東京2012」が東京有楽町の東京国際フォーラムを会場として始まりました。現代の美術から古美術・骨董の世界まで、ジャンルを超えた日本のアートがフロア一面を所狭しと飾っています。出展ギャラリーは138軒。現代作家の作品が中心となりますが、目の眼本誌でもおなじみの「奈々八」さんや「浦上蒼穹堂」さんなど、古美術店の出展も多く、会場にはリアルタイムでポップな「現在」と、古美術品がかもしだす重厚な「歴史」が重ね合って、しっとりとした雰囲気が漂っています。
 2回目の出展となるギャラリー・セントアイヴスのテーマ展示は「大スリップウエア展」。ブースには代表するクライヴ・ボウエンに加え、ハンナ・マックアンドリュー、ダグラス・フィッチの3人による素朴だが温かみのある陶器が並べられていました。
 前回、葛飾北斎の版画で注目を集めた浦上蒼穹堂では、今回は広重の作品を出展。オリジナルの東海道五十三次の版画に見入っている外国人の姿も目につきます。また、蒼穹堂が得意としている中国の古美術では、漢時代の俑(土偶)の頭だけを集めているのも目を引きました。
 奈々八のブースでは、ずらりと並んだぐい呑が印象的。奥には色香のある平安期の壷がさりげなく置かれていたり、味気ない壁面に椿を挿した竹籠が飾られていたりと、和骨董のすばらしさが表現されていました。
 出展者のブースもさることながら、見逃せないのが、企画スペースの展示。メルセデス・ベンツの車に漫画家の中村哲也さんがイラストをほどこしていたり、俳優・伊勢谷友介さんのリバースプロジェクトの作品があったり、コンテンポラリー・ジュエリーの展示があったりと、多彩。なかでも、注目は「Shuffle Ⅱ」。明治学院大学文学部教授の山下裕二さんがキューレーター(まとめ役・指南役)となって日本美術の過去と現在を混在させた展示が異彩を放っています。重厚な平安時代の四天王像、以前「目の眼」本紙でも紹介した本堀雄三さんのダンボール造りの仏像、縄目がはっきりと残る縄文土器、円山応挙と松居冬子などが並び、少し視点を変えるだけでも異なる風景となって目に入りました。

  目の眼最新号の5月号にアートフェア東京エグゼクティブ・ディレクター、金島隆弘さんのインタビュー記事が掲載されています。

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「Shuffle Ⅱ」
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「Shuffle Ⅱ」

アートフェア東京
会 期/3月30日〜4月1日
会 場/東京国際フォーラム展示ホール(有楽町)
開館時間/午前11時〜午後9時(4月1日は10時30分〜午後5時)
入場料/1-DAY パスポート 2,000円(税込)
問い合わせ/03-5771-4520
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