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目の眼オンラインレポート

目白コレクション
目白 椿ホール 5月26日(土)~5月27日(日)

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gallery uchiumi


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桃凛


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しかまファインアーツ

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サンドリーズ


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花地蔵







 JR山手線の目白駅改札を出てすぐ右側、ホテルメッツの裏手という交通至便な場所で春秋に催されている目白コレクション。2008年に始まり、今年は46店舗がブースを構える。フロアに入ると、会場はパーティションで各ブースが区切られ、広い会議室といった趣。作品はクロスを敷いたテーブルに並べられているなど、特に飾り立てられることもなく、会場全体がシンプルに統一されている。だが、並べられているものは、それぞれの店がこのフェアのために揃えたものが中心で、じっくりと見て回っていると、気持を込めて出品しているのが伝わってくる。
 古美術丸愛の沼野国典さんら実行委員会では、今回の出展者に特に店の特色を出せるような商品を並べてもらうように依頼したという。gallery uchiumiではヨーロッパのキリスト教美術を並べ、静謐なたたずまいを感じさせている。この日のためにと仕入れたギリシアの大理石製残欠は、オープンしてすぐに売れたという。開場を待ちわびて入口に並んでいた人は300人を超えたほどで、このフェアの人気のほどがうかがえる。
 大壺に茶花が活けられ、皐月らしい薫りを漂わす桃凛では、綺麗に並べられた伊万里の小品がすがすがしい趣。しかまファインアーツには、初期のバーナード・リーチや濱田庄司、ルーシー・リー、金城次郎ら、民藝派の作品が実にさりげなく置かれている。金属片がテーマのサンドリーズでは、小さな置物が、数センチではあるけれど、数千年の時を刻んできた歴史を垣間見せている。
 李朝の焼物から大津絵などの民画、りりしい顔立ちの仏像などが並ぶ花地蔵。店主の福嶋武久さんは一点一点思い入れを込めて買ったものを並べていて、それを買い手の方が共感を持って選んでくれるのが嬉しいと話す。
 目白コレクションは決して大きな規模ではなく、売り手は気に入ったものを並べ、買い手も店主とのやりとりを楽しみながら選べる。もともと界隈の骨董商の小さなイベントとして教会を利用して始まったというだけに、どこか時間がゆったりと流れ、人と人とのつながりを大切にしたフェアという印象が感じられた。(編集部 安藤)

目白コレクション
目白 椿ホール 
東京都豊島区目白1-4-8 デサントビル1F
JR山手線 目白駅徒歩1分
5月26日(土)~5月27日(日):10時~17時
次回は秋に開催
問合せ:ギャラリー桑納  03-5996-4677
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