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目の眼オンラインレポート

ぬぬぬパナパナのぬぬ2012
東京都新宿区内藤町ラ・ケヤキ5月31日〜6月4日

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 不思議な響きの「ぬぬぬパナパナ」とは、沖縄八重山の言葉で「布の端々」という意味。浦令子さんが石垣島で染織家の森伸子さんや石垣昭子さんらと出会い、八重山の布づくりに魅入られて、都会の人にも広く知ってもらいたいと展示会やワークショップを催し、作家を支援している。昨年は震災の影響があったため、今回東京での展示は2年ぶりに行われる。

 会場となるラ・ケヤキは新宿御苑の東側。最寄りの東京メトロ丸ノ内線新宿御苑駅、四谷三丁目駅から徒歩約12分、JR千駄ヶ谷駅からなら徒歩約15分と、ちょっと分かりにくい場所にあるが、それだけに都心の中の隠れ家的な趣。門を入るとそれまでの都会の風景が一変。木々が生い茂り、緑に包まれた中に一軒家が立っている。建物の左側には、ひときわ高いケヤキが家を見守っているかのようにそびえているのが印象的だ。ケヤキの木の前には竹で組んだ鳥居が作られているほか、あちこちに今回の空間をデザインした田村文雄さんの遊び心があふれたオブジェが配されていて目を和ませてくれる。

 展示スペースは洋間2室、和室1室。窓の外には緑が広がり、自然と共に作られる布にふさわしい空間だ。出品しているのは、多良間島で芭蕉を手積みし、織る西脇ヒデさんをはじめ、石垣島や西表島、沖縄本島に加え、沖縄の布に魅せられた作家18名。糸芭蕉の繊維だけでなく、苧麻や絹、中には古い和紙を合糸や交織するなど、作家の個性があふれた作品は、それぞれに趣がある。着尺が中心だが、ストールやショール、マフラー、帯など多彩。

 展示のほか、田中優子さんと石垣昭子さんの講演会や安里勇さんの島唄ライブ、試着のワークショップなど、多彩なイベントも行われる。(田中優子さんの講演は満席。他は余裕有り。一部有料)。また、自然栽培の野菜を使ったオリジナルランチも味わえるなど、緑濃い木々に包まれた一軒家での展示会は、布の魅力に加えて会場のすばらしさもあって、都心ではなかなか得難い体験だ。(編集部安藤)


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ぬぬぬパナパナのぬぬ2012
会 期/5月31日(木)~6月4日(月)
会 場/ラ・ケヤキ
場所:東京都新宿内藤町1-6
開館時間/午前11時〜午後7時
入場無料(一部ワークショップなどは有料)
問い合わせ/03-3353-7277(ラ・ケヤキ)
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