増田の桐箱 ◆ 第1回 桐の木
一般的に木箱というとほとんどが桐の木を使った「桐箱」が主流です。
なぜそもそも桐の木を使って箱を作るようになったかというと。
• 桐は国内の木材の中で一番軽い。
• 湿気を通さず、他の木材と比べてわれ、狂いが少ない。
• 成長が早く、昔から「娘が生まれると庭に桐の木を植えてお嫁にいくときにその桐の木を使って箪笥を作って嫁入り道具としてもたせる」というぐらい。
だいたい20年ほどで成木になります。
• 木質が柔らかいので加工しやすい。
という特徴があります。
また、昔から桐は鳳凰の止まる木とされ神聖視されております。
ただ桐材は他の木材と比べてアクが強く、四つ割りにして雨ざらしで数年干したり。
北陸のほうでは外に丸太を並べ、冬場の雪でじっくりアク抜きをすることで長年使える
家具や箱の材料になります。
原産地はいろいろありますが、やはり国産の「会津桐」などのブランド品が木目も細かく色も飴色で非常にきれいで上級品とされています。ただ国産も年々減っており、最近はアメリカ産を使うようになってきております。アメリカ産はほとんど会津桐ににており木質も国産より固く桐箱に向いています。
しかし近年では東南アジアより安い材料が入り、それが主流になりつつあります。
(当然アク抜きもしていない状態のもの)色も白っぽく安く見える感じです。
桐箱をみるとパッと見あまり違いがわかりませんが、やはりいい桐は色も落ち着いており、よくアク抜きをしており軽く、長年使っていくことで時代とともにゆっくりとやけていきます。(それだけ手間もかかっておりますが)
いい中身には、いい材質の桐箱がよく似あうと思います。